紅い桜
「りおな」
銃の分解・組み立ての練習をしてたら、柊先生に呼ばれた。
「暗部のリーダーにならないか?」
暗部?暗殺に秀でたメンバーで構成されてて、
緋桜園、内部の監査もするところ?
「わたしが?」
まだ7つだよ?
先生は、お前になら出来るって言って私を連れてった。
私も入っちゃダメって言われてたA館の奥。
先生の足が止まったのは、A館の奥のある部屋。
中に入ると黒い服を着た、おとなが10人くらいいた。
「柊先生がいらっしゃるなんて、珍しいですね。今日はどうして?」
一番部屋の奥に座ってた女の人が、先生に話し掛けた。
でも、その女の人は私を見てた。
周りの大人も私を見てた。私は先生の後ろに隠れたかったけど、
そうはしなかったの。
先生は逃げることを、いつも怒ってたから。
私はみんなを睨んでやった。
「この子を暗部のリーダーにする」
先生は凛とした声でそう言った。
部屋が騒つく。
「ご冗談を。リーダーは私ですよ?それにその子はまだ小さい」
女の人はせせらわっった。
「りおな、ヤレ」
先生は前を見たまま、私に言った。
それがサイン。
私は瞬時に女の人の後ろに周り、隠し持っていたナイフで頚椎を刺した。
いつもと一緒。
女の人は動かなくなった。
「リーダーはりおなだ」
先生はそう言って、部屋を出ていった。
入れ違いに掃除屋が来て、女の人を連れてった。
暗部のリーダーを瞬殺した私を、
暗部の隊員はリーダーと認めたみたい。
緋桜園は強い者が絶対なの。
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