【詩集】巡伴記
『3月11日』
目眩にしては激しすぎる揺れと
悲鳴と混乱が混ざったどよめき
体が覚えた恐怖は
どんなに言葉を付け加えても
表現するに足りない
無情にも
見馴れた景色風景は
凄惨な姿へと変わっていく
ドキュメンタリーの映像みたい
と不謹慎な発想が
頭の中に流れ着く
現実逃避だったのかもしれない
その感覚は
状況判断と行動を促してくれた
逃げよう