暴走彼氏。【未完】
「はぁー…」

直樹さんが急にため息をついた。

そのため息が、
あたしに向けられたものだと思ったけど、
次の一言で、奏太さんに
向けられたものだと分かった。

「あんまり言い過ぎんなよ?」

「あぁ、分かってる」

そして、海斗と部屋を出て行った。

ちょっ!!!
二人きりにしないで!!
怖いんだってば!!

喉から出そうになった言葉を必死に押さえ込む。

「お前、どういうつもりだ」

いつもより低い声…
怒ってるよね。
どうしょう…
理由なんて、言える訳ないじゃん…

「どういうつもりだって聞いてんだ」

「………」

「黙秘権か」

「………」

睨んでる!!
めちゃくちゃ睨んでるよ!!

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