暴走彼氏。【未完】
どう見ても大丈夫じゃないのに、
その声はさっきのカナタに似て、
のん気。しかも楽しそう。

あたし…
やっぱ暴走族って良く分かんない。

「海斗…なんでそこまでするの?」

「…楽しいから、かな」

そう低くつぶやいた海斗の声に
背中がゾクッとした。

「喧嘩したらスッキリするっつーか、
 そういう系だと思う。」

聞きたくない。

「奏太は多分一番上にいると思うけど…
 行く?」

「いい。あたし帰る」

「一人で大丈夫か?」

「タクシー拾うし」

「おぅ。わかった」

あたしは来た道を歩く。
タクシーの中で考えた。
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