暴走彼氏。【未完】

真実

嫌な気持ちのまま、屋敷に着いてしまった。

いつもは気持ちいいと思っていたバイクの後ろも、今日はモヤモヤしてた。

一番奥の部屋に入りたくない。
そう思いながらも脚は奏太さんに着いていく。

「あれー?ユズちゃん!久しぶりだねー」

後ろから、隆太さんの声が聞こえた。
そういえば奏太さんに、
関わるなって言われてたんだ。
それでもあたしは振り返る。

「隆太さん…大丈夫…??」

隆太さんは、腕に包帯を巻いている。

「ああ、昨日の…」

昨日の、ってブラックライト事件だよね。
……やっぱり、怪我するじゃん。

「ユズ、行くぞ」

奏太さんの低い声がした。
顔を見なくても分かる、不機嫌な声。
『隆太と関わるな』って言われて、
あたし今話しちゃった…からだよね。

ていうか、関わるなって、どういうことなんだろう…。
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