「「お前が…」」 (明&慶悟)
高校1年は――…
最高学年の圭輔さんに気にいられて、―――
当時、エースをしていた圭輔さん。
春の選抜に出場したときの投手だ。
その人に気にいられていた。
初めて使う硬球に、脅えていた俺に練習付き合ってくれたよな。
高校2年には――…
まるで去年を思い出させるように、今ではエースの佐々木を気にいって。
慶悟は2年でエースになった。
俺はブルペンでした捕らせてもらえなかった。
高校3年には、
甲子園を目指して今まで以上に頑張った。
本気で思ったんだ。
“甲子園に行きてぇ”
慶悟と………最後にする野球は…甲子園がいいって―――……
――――本気で思ったんだ。
その夢は叶わなかったけど――――
慶悟は……俺と同じ考えだったんだな。
終盤に左手首を怪我したのに………
最後まで投げたいって……
言ったよな。
市別メンバーでは、
吉村工業の捕手、市川が正捕手で慶悟と組んだ。
その時、俺は
吉村工業の根井と、
北橋の鈴木の球を捕っていた。
2人ともスゲー。
特に鈴木。
1つ下であそこまで球が鋭いのは凄い。
――――――でも、……
俺が認める1番の投手は島崎 慶悟だから。
今からの…1人の人生が待ってる。
これから……俺の隣にも、前にも…
慶悟はいない。
そぅ思うと泣けた。
「キモ(笑)」
「うるせぇし(笑)」
そこで……
抱き合って泣いたよな。