愛なんて存在しない
―――――――………
―35分後―
―――ガラッ
「お前達ー、席つけー」
うちが隆弥達から離れ女友達と話している時、担任が入ってきた
全員バタバタと席に戻る
「よし、HR始めるぞー
今日は…席替えをする!!」
先生が言った瞬間、クラス全員がはしゃぎ出す
しかし…
「もちろん、クジ引きだからな」
この一言で、先生は全員のブーイングを受ける事になった
「よし、じゃあこの前のクジは前からだったから…
今日は後ろからな」
先生がクジを持って席を周る
うちの席は窓側の席なので、すぐに順番がきた
箱の中に手を入れ、クジを選ぶ
―――コツン
あ、これにしよ…
うちは指に当たったクジを抜き取った
四つ折りにされた紙
この時のうちは、まさかこの紙に感謝する事になるとは全く思ってなかった…
「全員取ったな~?
じゃあ黒板に書いてある番号の席に座れ!」
先生の声と共に動き出す生徒達
「お前何処?」「隣りだぁ!!」等の声が聞こえる中、うちは黒板に書いてある番号を見る
…やった…窓際の一番後ろだ
最後の席替えでこの席になるなんて、本当にラッキー
うちは心の中でガッツポーズをしながら席に荷物を移動させた