フリージア
焦りながら必死に来た道を思い出す。
その時、目の前にぼんやりとなにかの影が動くのが見えた。

まさか――

さっきの想像をまた思い出して鳥肌がたってくる。

しかし、すぐにそうではないことが分かった。

その影が、私に

「どうしたの?」

と、尋ねてきたからだ。
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