フリージア
ユウタは相変わらず笑顔を浮かべていたけれど、何故か急にその表情が今までと違った物に見えた。

うまく言葉に表せないけど、辛いとか、悲しいとか、そう言ったマイナスのもののように……

そこまで考えて、私は、ハッとなる。

ユウタは重病なんだ。

私は3日後、手術をして目が覚めたらまた外に出られる身だけど……彼はそうじゃない。

彼の言葉が正しいなら、これから先もずっとここで暮らさないといけないのだ。

そういう諦念があの笑顔には含まれているんだ。

あまりにも違う立場に私の胸はギュッと締めつけられた。

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