フリージア
「仲良く?」
「う、うん」


頷いた時、遠くで人の声が聞こえた。
売店に近づいているというなによりの証拠だろう。
そういえば、この廊下、見覚えがある。


「……もうすぐ売店つくよね? 何買おっかな~。ユウタも来るでしょ? お礼になにか奢るよ」


無事に戻れたことにホッと胸を撫で下ろしながら、いつもの私の表情に戻って、ユウタに尋ねる。

尋ねるとは建前で、彼は、絶対に来るものだと私は勝手に思っていた。

けれど、私の予想に反してユウタは首をゆっくり横に振った。
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