フリージア
「……わかった。じゃあ、ここでお別れだね」
「うん。ごめんね」

「ねぇ、また明日会えるかな?」
「会えるよ。芽衣がさっきの所に来てくれれば」

「さっきって……あの暗いとこ?」
「そう。じゃあ、バイバイ」


ユウタはそう言って今来た道を引き返していった。

私は、というとユウタの白い服が闇に飲み込まれていくのをただポカンと見送ることしかできなかった。
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