フリージア
9
売店まであと少しだった。
それなのに――
昨日、ユウタと話をしていた男が正面から歩いてきた。
ビクンと、ユウタの体が強ばったのが分かる。
男は少し遅れて私たちの――
というよりは、ユウタの姿をとらえた。
ユウタは男から視線を逸らし私の方を見る。
「ゴメン。先に行っててくれる?」
「え? でも……」
「すぐ行くから」
傍にいたかったけれど、ユウタの声には拒否することのできない響きが含まれていた。
男はなにも言ってこない。
ただこちらをじっと、まるで観察するようにじっと見つめている。
私は仕方なくユウタの傍を離れた。
それなのに――
昨日、ユウタと話をしていた男が正面から歩いてきた。
ビクンと、ユウタの体が強ばったのが分かる。
男は少し遅れて私たちの――
というよりは、ユウタの姿をとらえた。
ユウタは男から視線を逸らし私の方を見る。
「ゴメン。先に行っててくれる?」
「え? でも……」
「すぐ行くから」
傍にいたかったけれど、ユウタの声には拒否することのできない響きが含まれていた。
男はなにも言ってこない。
ただこちらをじっと、まるで観察するようにじっと見つめている。
私は仕方なくユウタの傍を離れた。