借金地獄からの生還
彼は、
「ごめん。おろそう」
彼はまだ大学生だった。
しょうがない選択。
土曜日もやっている病院を探して行った。
妊婦さんが、いっぱいいた。
子供が大好きな私は、耐えられなかった。
自分の子供を殺すということに。。
私も死んでもいいかもって思う位に。
そんななかに、現実が待っていた。
手術代だ。
私は働き初めたばかりで、貯金は、なかった。
もちろん彼も。。
私は親に言いたかった。
でも、彼は誰にも言いたくないと。

お金のために、言いたくないと。
違う。
私はわかってた。
彼は世間体を気にし、親にはペコペコタイプだ。
私の親にもいい彼で、いたいのだと。
ここで、初めて消費者金融のカードを持つことになったのだ。
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