俺様ダーリン
甘い玉子焼き
 

「はぁー…」



「おーい、琴音ー?」



昨日のことは、
夢なんじゃないかって思う



けど、電話帳の中には
しっかり“九条隼人”の文字があって
夢じゃないことを思い知らされる



「ねぇってば!!」



「えっ?
あ、ごめん…考え事してた」



「もー、琴音ったらあの後
ドコに消えてたのよー
まあ、店には何とか言って
誤魔化しておいたけど」



「ありがと」



前のイスに座って私の机に
肘をつく貴子は
私の顔をジーッと見つめてくる





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