ラブリー
意地っ張りな王子
《 琉生:side 》
【都内の某スタジオメイクルームにて】
『琉生くん、今日もカッコいいわね。“王子様”って呼ばれてるのがわかるわ』
『そんなことないですってば』
香水の香りをプンプンと漂わせている…自称:20代のメイクが濃すぎて素顔が不明なオレ担当のヘアメイクのGさん。
オレに気があるのが…透けて見える。
『…すげぇーウザすぎ』(ボソッと小声で)
『え?琉生くん、なんか言った?』
『いえ…なんでもないです。いつもありがとうございます』(にっこりと完ペキな笑みで)