ラブリー

「カ~~ット!琉生、いいところでストップするなよ!」


何度 キスしようとしてもできなかった。


「今日は調子でも悪いのか?いつもは余裕で1発でOKなのに…」


普段とは全然違うオレの様子に首を傾げ、監督が不思議そうにこっちを見る。


目の前にいる美羽も、何度も同じNGを出すオレに呆れてるのか


遼に見せていたような笑顔は見られなくて、ずっと…固い表情のまま。



オレの前では 笑えないのかよ?



そんなことを思いながら…


「撮影時間押してるし、次でカッコよく決めてくれよ」
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