ラブリー

流れる涙を指で拭ってくれる琉生に笑われるのを覚悟のうえで昔話をしたら──・・・



「なぁんだ…一緒じゃん。つまんねぇの」



そんな言葉がぽつり…返ってきた。


「えっ…なにが一緒?」


「いや…こっちの話。お前は知らなくていいし…」


「気になるじゃない!教えてよ」


「うるせぇ…黙れ」



そうして…その後、胸の奥がキュンとなるような愛しい声で



「オレだって…ずっとお前だけだし…」



と言われ、また琉生の顔が近づいてきて…あたしは自然と瞳を閉じていた。


それから時間のことなんて忘れるほど…おでこ、瞼…涙が伝う頬へと顔中にキスの雨を降らされて…
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