148㎝の王子様
――ざっ…!

「………っ!?!!」

だれかきた?!

急いで涙をふく。だけど…

「……吉野???」

そう呼ばれた瞬間頭をぽんぽんされた。

「…っ…。いつき…?」

その手の優しさに涙が溢れてきた。
いつきは何も言わない。

「あたし…悔しいよ…あたしのせいで…!」

「……おまえのせいじゃねぇ…」

すごくすごく優しい声だった。

だからあたしは、無意識にいつきにすがりついた。

いつきは何も言わずだた抱きしめてくれた。

あたしはただただいつきの腕のなかで泣きじゃくった。



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