148㎝の王子様
「多分???」

束莎がボキッと指をならした。

「…いや絶対」

「よろしい」


このあと部活にもどり先輩と先生にこっぴどく怒られたのは、言うまでもない。



その頃………

『あいつらマジむかつく…!!』

束莎のことをリンチしていた先輩は廊下を歩きながら呟いた。

『ほんとマジむかつく。あいつ名前なに?』

『あぁ……確か吉野 千春?だったっけ……』

『あぁそいつ!どうする??』

『んー……』

とそのとき一人の先輩が誰かにぶつかった。

『って!!おま……』

先輩は急に黙り込んだ。

『拓斗…………』

先輩は呟くと恥ずかしそうに顔をふせ、横を通りすぎようとした。だが……

『…ねぇ 君達…。何があったかしらないけど、千春ちゃんに何かしたら許さないから』

その声は普段では想像もつかない、低く冷たい声だった。


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