148㎝の王子様
何もいえない……。

黙っているあたしを先生はみかねて、

『わかったわ…。何かあったら言ってね』

優しく笑ってそう言ってくれた。

「……あの。先生…。ここまで誰が運んでくれたんですか??」

その笑顔に安心したあたしは、口を開いた。

『…ふふっ。ここまではね、拓斗君が運んでくれたのよ…』

拓斗先輩が……??

『彼ね血相変えて、千春ちゃんを運んできたのよ。もうすごかったわ。あんな混乱した彼をみたのは初めてよ。』

いいもの見ちゃったわ。

先生は笑顔で言った。

「あの…。拓斗先輩はどこにいるんですか??」

1番気になっていたこと。はやくお礼を言いたい。

『ちょっとまってね…?』

そう呟くとカーテンを開けてでていった。


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