148㎝の王子様
しばらくたった後、

――シャッ

カーテンが開いて拓斗先輩がゆっくり入って来た。

「千春ちゃん…??大丈夫?」

先輩はあたしの頭をそっと撫でた。

「あっ……はい…。大丈夫です…」

「その顔は大丈夫じゃないよね…?俺でよければ話聞くよ??」

これ以上先輩に迷惑かけたくないよ…。

「千春ちゃん。俺、迷惑とか思ってないから。話てみて??」

優しい笑顔で言ってくれた。

あたしはゆっくり口を開いた。


―――――
―――――――
―――――――――


全て話し終わったとき、あたしは涙で顔がぐちゃぐちゃだった。

誰かに聞いてほしくて、けど言えなくて…。

「拓斗先輩。あたし…拓斗先輩には相談してばっかりですね…。」

きっとあたしは拓斗先輩がいなかったら、いつきのことを諦めてたと思う。

「あたし… 先輩がいなかったらきっといつきのこと諦めてたと思います」

また涙がぽろぽろ出てくる。

でもこの涙は悲しい涙じゃなくて、感謝の涙。

「…拓斗先輩、ありがとうございます。」


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