148㎝の王子様
安心したのか嬉しいのかわからない。

とにかく涙がぽろぽろ出てくる。

「…実はね。わたし明日転校するんだ…。」

真理ちゃんは静かに話し始めた。

「だからね、わたし後悔したくなくて…、駄目元でも沢村君に告白したの。」

見事に振られちゃたけど…。

真理ちゃんはふふっと笑って言った。

「それでね…。わたし少し沢村君に意地悪したくなっちゃって、冗談であんなこと言ったの…」

「沢村君におもいっきり怒られちゃった」

真理ちゃんは少し寂しそうに笑った

でも…… なんで…

「あたしに真実を直接伝えてくれたの??」

「千春ちゃん…。沢村君のこと好きでしょう?」

うん……。大好き。心から。

真理ちゃんはあたしの返事を待たずに続けた。

「わたしが、付き合うって言ったときに、千春ちゃん…泣きながら教室をでていったんだよ?」

「それで…。沢村君のこと好きなんだな…って。だから真実をわたしの口から伝えなきゃって思ったの。」

あたし… 泣きながらでていったんだ。

「千春ちゃんごめんなさい。」

真理ちゃんは深々と頭を下げた。



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