148㎝の王子様
「…真理ちゃん。頭上げて??」

その言葉に真理ちゃんはゆっくり頭を上げた。

「真理ちゃんが謝る必要なんてない。あたしが真理ちゃんの立場だったら、同じことしてたと思う。」

もっと酷いことしてたかもしれない。

「真理ちゃんは… いつきのことどうして好きになったの??」

「沢村君は… 顔で人を選ばないからかな…」

どゆう意味だろ……。

「ごめんちょっとわかりずらかったね」

真理ちゃんはふふっと笑った。

よく笑うなぁ…。真理ちゃんは。

「みんなね、”わたし”じゃなくて”顔”をみるの…」

真理ちゃんじゃなくて、顔……。

「その…。わたし自身をみてくれないから…。わたしの見かけをみんなみるから…」

「でも、沢村君だけは違うかったから…。沢村君はわたし自身をみてくれた」

真理ちゃん…。真理ちゃんはほんとに寂しそうだった。

「真理ちゃんは…どこでいつきと…??」

「沢村君とは、廊下でぶつかっただけなの」


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