148㎝の王子様
「なんとなくわかるんだ。千春ちゃん行ってきなよ。」

どうやら真理ちゃんもエスパーらしい。

「……うん。いつきに…会いたい!!」

あたしは勢いよく立ち上がると駆け出そうとした。

「……あの!!千春ちゃんわたしと友達になってくれる??」

真理ちゃんは不安そうに呟いた。

「真理ちゃんなにいってんの?もう友達でしょ!!」

そういったら、真理ちゃんはふわりと笑った。

”天使の笑顔”直感的にそう思った。

そしてあたしは勢いよく駆け出した。


取り残された真理ちゃんが、

「今なら沢村君の気持ちわかるなぁ…」

そう呟いていたことも知らずに。

あたしはただ全速力で走っていた。

大好きないつきに会うために。










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