148㎝の王子様
「わたし達付き合うことになったんだぁ」

と。

「はっ??平井。なにいってんだ…??」

分けがわからなかった。さっきその話しは断ったはずなのに。

俺は混乱していた。だから、泣きながら教室を出ていった吉野に気付かなかったんだ。

「……なーんてねっ!冗談だよ!」

平井はあっけらかんと言った。

みんな、なんだよーとかいってる。

だけど俺には全く聞こえなかった。

「…平井。ちょっといいか??」

平井を呼び俺達はまた廊下にいた。

「……沢村君…??」

不安げな声で平井は俺を呼んだ。

「…平井。冗談でもあんなこと言うなよ。」

急に黙り込んだ。


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