148㎝の王子様
**次の日**



「束莎…!なんで昨日山本君にチョコあげないなんていったの??」

部活にいく前束莎を呼びとめた。

「…………。」

束莎は黙り込んだだけだった。

「…束莎。なんか…いってよ」

そう言っても束莎は黙り込んだ。

だけど………

「あげないって言ったのは…、照れ隠しよ…」

「…じゃぁ…じゃぁなんであんなに淋しそうだったの??」

照れ隠しじゃなかったら……なんであんなに…

「あれは…うらやましかったの。あたしは…素直じゃないから…」

束莎はぽつりぽつりと話し始めた。

「だから…千春がうらやましくて…」

「あたしが…???」

「うん……。千春は…正直でいいなぁって…」

束莎……。

あたしだって束莎がうらやましかった。

だって束莎は……すごくサバサバしてて大人っぽくて……

あたしみたいに子供じゃないから…。


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