148㎝の王子様
あたしはゆっくり歩きだした。

それでもいつきは待っていてくれた。

「…あの二人うまくいくかなぁ??」

いつきの元にたどり着き、肩を並べて歩きだす。

「多分うまくいくとおもうぜ?あいつらきっと両想いだろ??」

「そっかぁ…。なら安心した。」

今までそのことが心配で仕方なかった。

けどいつきの一言ですごく安心した。

「……………」

お互い会話はなかった。

けど気まずく冷たい空気なんか流れてなくって、むしろ優しくて心地いい空気が流れていた。

ずっとこのままでいたいと思った。

いつきとこのまま一緒に居たかった。

「……もうすぐ期末だな」

けどいつきが沈黙を破った。

「……そうだね。やだな…」

また沈黙。けどまた心地いい空気。


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