148㎝の王子様
**数日後**


「束莎、まだかな〜!!」

今日は束莎とチョコを作る日。

あたしの家で作ることになっている。

そして二日後は待ちに待った“バレンタインデー”。

少し緊張はするけれど、ワクワクのほうが大きい。

むふふ。いつき、喜んでくれろかな〜。

朝からばら色のあたし。

――ピーンポーン

チャイムの音した。あっ!絶対束莎だ!!

玄関まで小走りでいき、ドアをあけるとガチャッと音がした。

「束莎ー!!いらっしゃい!!」

どうぞどうぞと束莎に家をあがって貰った。

「おっ…おじゃまします…」

束莎はハイテンションのあたし引いているみたいだった。

「えっと、ここに座ってて??」

束莎をソファーに座らせて、台どこ……キッチンに向かった。



「はいっ!!」

煎れたてのココアを束莎の前にトンッと置いた。

ココアからは、甘い匂いと湯気がたっている。

「ありがとう。」

束莎はそう言うとマグカップに口をつけた。

「これ飲んだらチョコ作ろう!!」

そしてあたしもココアを一口飲んだ。



「“あー!!!もう!あんた!!なにやってんのよ!」

「…ぐすっ。だってぇ…。不器用だからぁ…」

「あー!もう、ほら!!チョコ。ついてる、ついてる!」

約1時間前。チョコ作りを始めたんだけど…

あたしが失敗ばかりで束莎におこられっぱなし…。

「…うぅ。」

「泣いてないでさっさっとやる!」

はい…。しょぼくれて返事をした。


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