148㎝の王子様
涙は止まることなく、ぽろぽろ流れた。

あたしといつきの体が離れた。

「そんなに…泣くなよ…」

いつきがふっと優しく笑った。

いつきの指があたしの涙をすくう。

それだけ顔が真っ赤になる。

いつきの手があたしの頬に優しく触れた。

そのままだんだん近くなる二人の距離。

自然と塞がる瞼。

そしてあたしといつきの唇が重なった。


初めてのキスは、優しくて幸せな甘い味がした。








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