繚乱狂宴
「……一つ聞け」

「……はい」

幽は先刻と同じ目で僕を見る。

「僕はお前のことに関しては興味はない。だが、お前は何かしら僕に興味を持ってるんだろう?」

「……はい」

大きく頷き、肯定の動作と発言をする。

「だが僕は、独りでいることを決めた。それが、理解できるか」

「……」

今度は首を横に振る。

暫く頃合いを見計らい、一気に吐き捨てた。

「傷つくのが嫌いだからだ」

幽はじっと、聞いていた。

「他人と関わって、少しの絆ができる。しかし、絶対の絆はあり得ない。その絆が壊れると、人は傷つく。僕たちが、今ココで絆を作っても、壊れるのは目に見えているだろう。だから、僕は絆を作らない。孤独を保つ」

「……」

幽はいつの間にか俯いてる。

「絶対の保証があるのなら、喜んで絆を作るだろう。でも、『絶対』なんかは無いんだよ」
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