繚乱狂宴
また何時の間にか寝ていたようだ。

検診で叩き起こされ、目が覚める。

霞がかった思考はそのままで、しばらくの間思考ができなかった。

検診が終わった後、ぼんやりと窓の外を眺める。

それでも、何か外部から衝撃が加わると身体共々飛び起きるモノだ。

人間の身体は剛体ではないから。

普通のヒトは、点滴台が倒れてくるなんて思いもよらない。

それに寝起き状態で虚ろなまま避けることは不可能だった。

幽が転んだ拍子に倒れた点滴台が、頭部にクリーンヒット。クリティカル。

まぁ幽がどれだけ呼んで、どれだけ近づいても気づかなかったこっちも悪いのだが。
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