繚乱狂宴
「で、最初の式にX=2を代入するんだ」
「ん……と、じゃあY=5でいいんですか?」
「正解」
午後、幽が部屋に来て勉強の講師擬きを頼まれた。
断る理由が無いため、昨日のコトも踏まえ、承諾した。
昨日の理由がてら話を聞いてみると、
幽は小さな頃からここに入院しているため、学校という所に行った試しがないらしい。
これまで独学で上下関係や学問を勉強してきたというのだから感心した。
学校からの訪問もなかったらしい。
あの看護師さんも手伝ったみたいだが。
それでも、学校へ通っていなくとも、義務教育並みの知識は付けていたいようだ。
幽が持ってきた教科書から顔を上げ、幽のノートに四色ボールペンの赤で丸を描く。
ノートはほとんどが赤丸で埋まっていた。
「晶さんって、頭良いんですね」
「普通に習ったことだ。特別頭が良い訳じゃない」
それでも月日は恐ろしい。
わずか2,3年前に習った問題がかなり難しくなっている。
これが現状なのだろうか。
この頃の成績は中の上ぐらいだったが、今ではどこまで追いつけるか分からない。
「ん……と、じゃあY=5でいいんですか?」
「正解」
午後、幽が部屋に来て勉強の講師擬きを頼まれた。
断る理由が無いため、昨日のコトも踏まえ、承諾した。
昨日の理由がてら話を聞いてみると、
幽は小さな頃からここに入院しているため、学校という所に行った試しがないらしい。
これまで独学で上下関係や学問を勉強してきたというのだから感心した。
学校からの訪問もなかったらしい。
あの看護師さんも手伝ったみたいだが。
それでも、学校へ通っていなくとも、義務教育並みの知識は付けていたいようだ。
幽が持ってきた教科書から顔を上げ、幽のノートに四色ボールペンの赤で丸を描く。
ノートはほとんどが赤丸で埋まっていた。
「晶さんって、頭良いんですね」
「普通に習ったことだ。特別頭が良い訳じゃない」
それでも月日は恐ろしい。
わずか2,3年前に習った問題がかなり難しくなっている。
これが現状なのだろうか。
この頃の成績は中の上ぐらいだったが、今ではどこまで追いつけるか分からない。