繚乱狂宴
「でも、すっごい分かり易いです。やっぱり教え方が上手なんですね」

「お前の飲み込みが早いんだろ」

現に、幽は基本を教えただけで、どんな難題もスラスラと解いていった。

天才という訳ではあるまい。

きっと、勉強を心の底から楽しんでいるのだ。

僕たちは勉強を強制的に渋々受けているようなものだが、幽は違う。

幽はゲームをしているかのように取り組んでいるのだ。

ゲームというモノをやったことがない幽は、今は勉強もゲームも同じ。

今やっている数学だって、僕たちで言うゲームのダメージ計算みたいなものだろう。
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