繚乱狂宴
不本意ながらも寝ていた体を叩き起こす。検診だろうか。

しかし、どこを見渡しても医者や看護師の姿はない。

ただ、ドアが半開きの状態になっているだけ。

風で開いたのか。そう自己解釈し、扉を閉めに行く。

こちら側からは引くタイプなので、風で開いてもおかしくはない。

音を立てず、ゆっくりと閉めた。

ベッドへと戻る際、部屋の時計を一瞥した。

時計の短針は3を指している。

今から寝たら、起きるのは夜になってしまうかもしれない。

―――それでもいいか。誰かに怒られる訳でもあるまい。

ベッドに潜り込み、目を閉じる。

窓から送られる夏の日差しが、室内の空気調節機との連携プレイを施し、実にいい温度となっていた。

そして、こんな時間でも睡魔は襲ってくるものだと、改めて実感する。

そのまま、夢の世界へと旅立った。
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