繚乱狂宴
幽の部屋の扉をノックする。

返事は返って来なかったが、勝手に開けて中の様子を確認する。

部屋は蛻の空。

窓から入り込んでいる夏の風が、白いカーテンを棚引かせているだけ。

休憩所にでも行ったのか、と思い部屋を後にする。

休憩所には本やテレビもあるから息抜きも両立できる。

廊下に張られている案内図を見て、位置を確認する。

どうやら突き当たりにあるようだ。

待ってるかもしれない、足早に移動を開始する。

刹那――――。
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