繚乱狂宴
最初は、一つの切欠だった。

中学校に入学して、まだ間もない頃、帰り道、通学路で数匹の捨てられた猫を見つけた。

そして、私を見る眼。

正直、可哀相だな、と思った。

でも、私が住んでいた所はマンション。

動物は、飼えなかった。

そして、一匹の猫が鳴き声を上げた。

まるで、自分は救われるのが当たり前、と言った鳴き声。

そんな鳴き声に、ひどく、腹が立った。

そして、視界が白く染まった。
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