繚乱狂宴
次に気付いたときには、近所の河原だった。

手にはジッポライター。目の前には炎。

炎の中から、猫の鳴き声らしきモノが聞こえる。

何があったのか、何が起こったのか、分からなかった。

でも、

熾烈の炎が荘厳の宝石に見えて、心の底から綺麗だと思えた。

きっと、私が猫を燃やした。

少なからず、それが一番有力説だ。

だが、やった時の記憶が無い。

そこだけ、頭からすっぽりと抜け落ちていた。

そして、私は、周りの人が呼んだであろう警察に連れて行かれた。
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