ナルシストの隣
次の日、昨日のお礼を言おうと私から連絡した。

その事に感激したらしく、早口で何を言っているのか分からなかった。

でも、会いたいという言葉はしっかりと耳に届き、分かったと承諾すると、仕事の合間にしか会えないからと前に行ったスタジオに再び招かれた。

あの時と同じように、修平に会うより先に社長に遭遇し、相変わらず笑顔で私を迎えてくれる。

私には、貴方のそんな笑顔を向けられる資格はないのに…

嫌われて、罵られて、邪気に扱われた方がどれだけ楽だろう…

貴方のその笑顔は、他の何よりも私の心に突き刺さります。

笑わないで泣いてよ?

私が悪いと責め立てて…



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