ナルシストの隣
早く!早くしないと…

人気がない所に行かないと流れてしまう。

今にも溢れ出しそうな瞳にグッと力を入れてあてもなく走る。

走る。走る。


ただただ人気のない所を探して…


薄暗くなった公園のベンチに俯きかげんで腰を掛けた。

誰もいない事に安心したのか我慢出来なかったのか分からないけど、大粒の涙が零れた。

制服のスカートが濡れて、みるみる涙のシミが広がっていく。

声を押し殺そうとするから嗚咽のような声が漏れた。

そんなぐちゃぐちゃの顔をした私に声がかけられた。



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