ナルシストの隣
最終確認が終わる頃に到着した私は、代役を務めている恵に見取れてしまった。

いつもの柔らかい雰囲気がカメラ越しにもそのまま伝わってきて、見ているこちらは自然と笑顔になる。

天使の微笑みと言ってもいいすぎではないと思う。

作業を終えた恵と控室へと向かう。

このスタジオは一旦外に出なければ控室には行けない。

通路にたくさんの木材が立て掛けられてあった。

スタジオの外にそんな物が置いてあるのは、珍しい事ではなく、気にも止めなかったからそこにあった人影にも気付く事はなかった。


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