テディベア





それから一年…

私は16歳になり、高校へ入学した。

これまでその悪夢はまた

私を襲ってくる事はなかった。

それをいい事に私はすっかり

その悪夢を忘れてしまっていた…





学校は中学から高校に変わったが

騒がしいのには変わりがなく、

私はまいっていた。

全てが変わるそう思っていたのに…

でも、ただ一つだけ変わったことがある。

それは、



―私の左腕にあるリストカットの痛々しい跡



私は頭がいっぱいいっぱいになると

こうして何かに傷つけて

自分を落ち着かせた。

最初は紙をズタズタにするだけだった。

でもそれだけでは足りず、

喚いたりガンガンと自分の頭を打ち付けたり…

そして最終的にはリスカになっていった。





< 9 / 10 >

この作品をシェア

pagetop