2/3友達
10章 新入生
月曜日。

浮かない気持ちで迎えた放課後。

重い足取りで部室に向う。

ん?

なんだか賑やかだぞ?

道場の周りを、真新しい制服に身を包んだ男女がわいわい群がっていた。

あ。

そっか。

新入生。

剣道部の見学に来てるんだ。

それにしても、やけに多いよね。

しかも女子が。

新入生がのぞいている道場の中に目をやる。

タイスケ。

と、カツヤ。

がいた。

手前を陣取っている、きらびやかなタイプの女子達。

明らかに剣道部に入るってキャラじゃないよね。

お目当て男子を見に来てるって感じ丸出し。

耳元でこそこそ話しては、「かっこいい!」なんて小声で話してる。

なるほどね。

さすが、カツヤ。

新入生にも既にその存在をとどろかしているのかぁ。

確かに、普通にかっこいいもんね。

私は、その彼女なんだぞ!

なんて、ちょっと誇らしげな気持ちになる。

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