2/3友達
カツヤの家に着いた。

玄関の扉を開けてもらうのも二度目。

な、はずなのに、一度目の時よりも緊張していた。

いつもと違うカツヤの雰囲気に?

これから、自分の本心を伝えなきゃいけないから?

カツヤの本音を聞くから?


カツヤは私をソファーに座るよう促して、キッチンへ向かった。

カチッツ。

ガスの火を点ける音。

なんだ?


「ナツミさん、お腹空いてないですか?」

へ?

「いや、空いてるっちゃ、空いてるけど。」

「俺も腹ぺこで。昨日母さんが作り置きしていってくれたカレーがあるんですけどどうですか?」

カレー!

その直後、キッチンからスパイシーなおいしそうな香りが漂ってきた。

思わず答える。

「うん。頂くわ!」

って、カレー食べながら今から話するわけ?

結構真面目な話するんだけど。

お鍋をかき混ぜるカツヤの後ろ姿を見ながら、なんだか「らしく」って笑えた。

嫌いじゃない。

こういうシチュエーション。
< 165 / 230 >

この作品をシェア

pagetop