2/3友達
お盆の上に、熱々のカレーライスを二つのせて、カツヤはゆっくりとこちらへ歩いてきた。

ひっくり返すなよぉ。

心の中でつぶやく。

カツヤの目がいつになく真剣にお盆の上に注がれていた。

「はい、どうぞ。」

慎重に私の前にカレーライスを置く。

「ありがと。」

カツヤ、笑える。

「あの、福神漬とらっきょういりますか?」

徐ろに聞いてきた。

「あ、頂けるんなら。」

カツヤのそんな様子に思わず吹き出して答える。

「え?何かおかしかった?」

カツヤは半笑いで聞いてきた。

「おかしいって。絶対。」

「ひどいなぁ。ナツミさんはいつも俺のことからかって。」

カツヤは少し恥ずかしそうに前髪をかき上げて、またキッチンへ戻っていった。


カツヤは、とてもいい人。

思ってたより、ずっと、素直で純真な心を持ってる。

見た目からは想像もつかないほど。

嫌いじゃない。


カツヤは両手に福神漬とらっきょうの瓶を持って戻ってきた。
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