2/3友達
そのまっすぐな目に胸がきゅうっと痛くなった。

「俺も、このままマドカとの関係だらだらしてるのダメだなって思っていて。でも、まさかナツミさんと従妹だったなんて。だから、余計にきちっと話つけたいと思って、連絡したんです。あの後。」

「そうなんだ。」

「昨日から両親は不在だったから、俺んちの方がゆっくり話できるかなーって思って。全然やましい気持ちなんかなかったし。」

自分がカツヤとマドカに対して少しでもそういうふしだらなイメージを持ってしまっていたことが恥ずかしかった。

「で、話はできたの?マドカは真剣にカツヤのこと思ってたんだよ。」

「ええ。かなりお互いの本心を伝えあえました。俺、マドカがあんなに俺のこと思ってくれてたなんて、知らなかった。だから、今まですごくマドカを苦しめて傷つけてしまったんですよね。」

カツヤは長いため息をついた。

「話ながら、色んな思いを語りながら、俺、気付いたことがありました。」

「ん?」

「マドカとナツミさんが似てるってこと。」

意表をつかれた。

ど、どこが似てる??

見た目も全然違うし、マドカは女らしくて清楚だし。

「考え方とか。いつも他人のことばっか考えて。自分のことは押し殺して。でも相手に対して、いつも元気をくれる言葉をくれて。」

カツヤはなんだか涙を堪えてるような顔をしていた。

マドカと私。

そんな風にカツヤに見えてたんだ。

本当はもっともっと悪い人間なのに。

マドカの気持ちを思うと、胸がつぶれそうだった。
< 170 / 230 >

この作品をシェア

pagetop