2/3友達
「とりあえず、早く帰ってやっしゃい。駅まで迎えに行くから。」

お母さんは不機嫌な声で電話を切った。

ふぅ。

やばいよなぁ。

制服はびしょぬれで、今来てる格好って、思い切り男物のジャージだしさ。

どうしよう。

頭がパニックになってきた。

「大丈夫?」

カツヤが心配そうに私の顔をのぞきこんだ。

「どうしよう。」

「俺、家までチャリで送っていくよ。もう遅いし、心配だし。」

「あ、それは大丈夫。駅までお母さんが迎えにきてくれるって言ってたから。ただ・・・」

「ただ?」

「このジャージって思い切り男物だし。」

私は苦笑した。

カツヤもさすがに私の姿をまじまじと見て苦笑した。

「ここまできたら、嘘はつけないよ。別に俺たちやましいことは何もないんだから。俺もきちんとお母さんに会って説明するよ。」

「ええ!そんなこと、絶対無理だって。うちのお母さん結構固いし、そんな話信じてくれるとは思わないもん。」

「でも、そうする他ないじゃんか。ナツミさんだけに押しつけれないよ。俺も一緒に行く。」

うわー。

ややこしいことになったよな。

カツヤまで登場したら、お母さん絶対勘ぐるに違いない。


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