2/3友達
とにかく、携帯が無理なら、明日の朝一番に顔見てお礼言わなきゃ。

そして、連絡をくれてた理由も。

軽くため息をつくと、いつの間にかたどり着いた我が家の玄関の扉を力無く開けた。


「ナツミ、夜ご飯は?」

「あ、食べてきた。」

「食べてきたって、どこで?」

あちゃ。

雷雨でカツヤのうちに行ったってだけで、ご飯まで食べてきたなんて言ったら更に色んな誤解生むよね。

「学校の帰り、カツヤと待ち合わせてたから、マクドで。」

「あ、そう。」

「うん。」

なるべく平静を装ってリビングのソファーに座った。

「それにしてはやけにスパイシーな香りが漂ってるけど、カレー味のハンバーガーでも新発売したのかしら。」

お母さんは無表情のまま、キッチンへ入っていった。

んん。

マクドじゃないことはとうの昔にばれてたわけね。

なんとなく、いたたまれなくなって、自分の部屋に逃げた。


なんとも疲れた1日。

長かったぁ。
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