2/3友達
ふぅ~。

今日はとんだ部活だったわ。

結局あれからも剣道に集中できなくて、ドジばっかやって皆に笑われてしまった。

そんなことになったのも、ぜーんぶカツヤのせいよ。

ったく。

あんな訳のわかんないこと言い出すんだもん。

誰だって動揺しちゃうよね?

いくらカツヤが私を好き、みたいなこと言ったとしても、私は信じない。

だって、例の彼女さんと、キ・・・スしてる現場見ちゃってるんだもん。

これはタイスケも知らない、私だけの胸の奥にしまった光景。

あんなけベタベタして、キ・・・スまでしちゃう間柄で、お付き合いしてないわけないじゃん。

カツヤも私をバカにするにもほどがあるっての。

だけど。

あんな風に言われたら、やっぱりね。

カツヤ、かっこいいし。

普通の女の子なら、絶対翻弄されちゃう。

うんうん。

ってうなずいてる場合じゃない!

私は絶対翻弄されないんだから。

あんな現場見させられて、信じられるわけがない。


「あのさ。」

横を向くと、問題集を広げてこちらを見ているタイスケがいた。

「お前さっきから、気持ち悪いんですけど。急ににやついたり、赤くなったり、眉間にしわよせたり。」

部活動が終わった後、やっぱりタイスケと図書館に来て勉強することにした私。

そういえば、さっきから、一問も問題解いてないや。
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