2/3友達
「なんなの?お前、今日変だぞ。」

タイスケは、怪訝な顔でため息をついた。

「お前のその変な様子のせいで、俺まで勉強に身が入らないや。」

「なによ。勉強に身が入らないのを私のせいにすんなっての。」

「あー、今日はやーめた。こういう日は何時間椅子に座っても調子のらねえもんだし。お前も今日は調子のらねーんだろ?やめとけやめとけ。」

くっそー。

なんか腹の立つ言い方!

「じゃ、タイスケだけ一人帰れば?私はもう少しやって帰るから。」

「やって帰るって、お前図書館来てからもう1時間近く経つのに1ページも進んでないじゃんよ。」

「ふ、ふん。今日はじっくり解いてるだけよ。ほっといて。」

「あ、そ。」

どうして、タイスケまでこんなに不機嫌なわけ?

自分が調子でないからって人まで巻き込むナっつうの。

タイスケは本当に机の上をきれいに片づけ始めた。

え?

マジで帰るつもり?

私を放って??

「俺、帰るわ。お先。」

「お先・・・って。」

タイスケは私を見ずに右手だけ挙げて、その場をあっさりと離れた。


うそ。

隣がぽっかりと空いちゃった。

こんなにも風通しいいと、逆に落ち着かないじゃない。

何よ。

タイスケのバカ。
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