長くて短かった月日
閉じた。10分位たった時、カーテンを少しづつ開ける音と優しい声が聞こえて来た。
「山田さん、起きてますか」と、今日の部屋持ちの看護士、菅野みゆきだった
「なに、みゆきちゃんまだ仕事中なの」
「もう、終わりだけどその前に様子見てからにしようと思って、まず体温を計って血圧を計って問診してね」
「判った。まず体温を計るのね」と計りながら
「多分、熱が上がって居ると思うよ。それから喉が渇いて仕方ないし、少し寒気がするんだそれから関節全てが痛いよ、特に痛いのが腰が折れそうな位痛いんだけど何とかして」と、言うと血圧を計り始めた。「熱が上がってるね 血圧も高いし腰が痛いのも関節が痛いのも全部熱のせいだと思うけど、後でベットの頭の方を、高くしてあげるね少し楽に成るから、後、お腹見せて腸が動いていれば水でもお茶でも、飲むことが出来からね」
「もう、日勤の人達居ないんじゃない。」
「そうね。でも今日は、士長が残っているのよ。それに私帰っても暇だし、この部屋に来ていて残業が着くなら皆がやりたがると思うけどなかなかそうならないし。」
「そうなんだ。しかしどうして」
「それは、山田さんが作ってくれた事じゃない」
「そうなのかな、俺は暗いのと知らない振りしているのが嫌なだけだから」
「知ってる、この病室はこの病院の中でも特別な部屋に成っているんだよ。明るいし、愉しいし、患者さん同士協力しているし、こんなに良い部屋無いってね、お腹動いているから水分取っても良いですよ。それから氷枕換えようね、頭はあんまり動かさないでね」
「了解 動きません。ところで今夜の夜勤は、誰」
「田沢さんと、比嘉さん」 「本当に参った。どちらも苦手だな。ナースコール鳴らさない様にしないと」「またそんな事言って、具合の悪い時は鳴らしなさいよ」
「だって、言いにくいんだもの、仕方ないじゃん明日の朝まで我慢するから、みゆきちゃん明日早く来てくれる」
「いやよ、それに明日休みだもん」
「なんだなよもう、最低」 「そんな我が儘言わないの」そんなやり取りの後、みゆきは鎮痛剤の錠剤と氷枕と車椅子を運んで来た。最後にベットを起こして帰って行った。
かなりきつくなって来ていました。これから長い夜が始まるのであった。
それから、日ずけが替わるまでは我慢し続けたがとうとう無理になりナースコールのボタン
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